バンビキャラメルまたどこへ?
懐かしおやつの代名詞「バンビキャラメル」
市民からは「もう一度帰ってきて〜」
負債総額31億円、196人の従業員解雇。「バンビキャラメル」を製造・販売していた「北海道村」グループが2月25日に事業を停止。景気が低迷している小樽市で、同社の倒産は地元経済に大きな影響を与えている。
パンや菓子類を製造する「北海道村」は1985年に設立。2007年には倒産した池田製菓(小樽市)から「バンビ」の商標権を取得し、キャラメルの製造を開始。「あのバンビが帰ってきました!!」のキャッチフレーズで「バンビブランド」を復活させ人気を博していた。
昭和27年に発売され全国で一世を風靡した「バンビキャラメル」。かつて「池田バンビ」といえば、小樽市民にとっては懐かしいおやつの代名詞だった。そのシンボルともいえる「バンビ」の商標権は、池田製菓の創業者が1952年にアメリカのウォルト・ディズニー社から獲得したと言われている。パッケージに描かれた可愛い小鹿が"かつての子供たち"の郷愁を誘い、そのイラストの効果もあって、半世紀を過ぎた今でも根強いファンは多い。
今回の北海道村の倒産で、「バンビ」製品が再び製造中止となり、店頭から消える可能性も出てきた。市民からは「地元の雇用とブランドを守るためにも、どこか別の業者が引き継いでくれたら」と2度目の復活を求める声が上がっている。