ランドマーク跡地に再び
旧丸井今井跡地 建設予定の高齢者施設は6階建て。
福祉・医療モール、高級ブティックがテナントのショッピングゾーンも併設!?
旧丸井今井跡地が、約4年の時を経てやっと再生へ動き出す。2005年に閉店した丸井今井小樽店と2009年に閉店した小樽グランドホテルが入居していた商業ビルの土地と建物を、不動産業の日本レーベン(本社:札幌)が買収。2年後の2015年には、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を建設する計画が2月22日、明らかになった。
日本レーベンは、調剤薬局大手のメディカルシステムネットワーク(本社:札幌 メディシス)の子会社。同社は札幌で2棟のサービス付き高齢者向け住宅を経営している。札幌での実績を踏まえ、今度は小樽で「サ高住」建設に手を挙げた格好で、メディシスの田尻稲雄社長ら取締役3人が小樽市の出身という"縁"もあったという。
北海道の自治体の中でも、とりわけ高齢化が進行している小樽市。10年後には65歳以上の高齢者が60%に達するとも言われている。さらに、同跡地の再開発では中国系企業の進出なども囁かれていた。「海外資本による再開発だけは何としても阻止したい」というメディシス側の思いもあったと伝えられている。
今回の介護施設構想が実現するためには「小樽を知り、小樽の未来に大きな絵を描ける企業の登場が必要だった」と話す関係者もいる。その介護施設の構想とは、一体どのようなものなのか。「まだ決定ではない」としながらも、一部情報では以下のような話も漏れ伝わってきている。
「建設予定の施設は6階建て。サービス付き高齢者住宅(サ高住)の他、医療機関や調剤薬局を併設した医療福祉モールも予定されている。さらに1階にはショッピングモール、地下には食料品店も入り、生活に必要なものはほとんど施設内で賄える。1階のショッピングモールには、札幌の大丸や三越百貨店でもなかなかお目にかかれない高級ブティックが入店する予定」。
4月にはいよいよ、この「幽霊ビル」の解体工事が始まる。雪解けとともに、かつての小樽のランドマーク跡地に再び明るい陽が当たるのか。市民の熱い視線も注がれている。